平成20年度 倫理経営講演会

豊田地区倫理法人会

2008年06月21日 21:05

本日10時より名鉄トヨタホテルにおいて

主催 豊田倫理法人会 

後援 文部科学省 で

倫理経営講演会が開催されました。

テーマは”−日本創生の心ー
 
「繁栄の倫理(みち)」”として

長野 俊臣氏と中村善信氏、

両名の講演がありました。

コバックの小林副会長の挨拶で始まり、

山中会長は「企業に倫理を職場に心」を

目指して、学びの大切さを知って

いただく機会を創るためにも倫理の普及

活動に力を入れているという信念の

こもった挨拶をされました。

中村善信氏の講演内容では

ご自身が経営されていた食品会社

が平成12年の雪印乳業の

食中毒事件以来大変なクレームを受け

た時のお話から始まりました。

事件が起きたのは大阪であるにもかか

わらず、茨城県の土浦で雪印の牛乳を取り扱っているというだけで朝から晩まで

クレームの電話が鳴りっぱなしで仕事どころではなかったこと。

牛乳の宅配をしていた3000件のお客さまが一気に1000件になってしまった

ことなど当時のご苦労話がありました。

雪印各工場では、食中毒対策はしっかり行っているのですが、食中毒を出した

大阪工場は、実はリストラ対象だった社員が製造に携わっていたことが原因だったと

裏話も教えていただきました。その後の雪印乳業は何度もいろいろな講師を呼び

講演会や勉強会を重ね質を上げようと努力していると説明されていました。

ある時、PSSの講師のお話で「月3,000円のお客さまは年間36,000円になる。

10年で360,000万円、30年で100万円のお客さまなんだから大事にしなさい。」

という内容を聞いた時「あ〜お客さまを大事にしていなかったなぁ」と深く反省され

卸売を辞める思いをされました。お客さまに1歩も2歩も踏み込むことができる

商いをやろうと決意し実現できるまで7年かかったそうです。

今ではお客さまを最優先に考えて仕事しているから何でも依頼がくるそうです。

そして断らない。牛乳の小売を続けているが時には電球の取り換えの依頼があったり

花を送り届けたりと本業以外でも何でもやるようにしているそうです。

「お客さまを最優先に考えているからこそ何でもやろうと実行している、

だから仕事が尽きないし、商いをお客さまの中で考えているから仕事が当然広がる

一方である」と印象的なお話がありました。大変勉強になったお話でした。

続いて、長野俊臣氏の講演で朝、

早起きすることの大切さの

お話がありました。

倫理に入って朝の勉強会に

参加してから奥さまが元気になられた

こと、風邪をひかなくなったこと、年よりも

若く見られること等々、朝のエネルギー

が素晴らしいもので、倫理が縁で現実

全てが好転していくものであることを

説かれました。

氏は分譲住宅の団体職員時代、部長まで行ったが40歳の時、携わっていた部の

閉鎖の憂き目に合い、部下共々路頭に迷うことになったそうです。

しかし、奥さまの激励もあって一念奮起して不動産会社を立上げ再起しました。

のちに優秀な部下も戻ってきて一緒に仕事をされたそうです。

さすがにその時は「倫理をやっていながらもなんでなんだ、なんでこんな仕打ち

を受けなければならないのか」等と色々恨み辛みを持ったそうですが、

倫理の先輩から「転機だから受け入れなさい」との言葉で「よしっ、やってやろう」

と切り替えることができたそうです。

それから会社は、人との結び付き等を倫理で勉強している甲斐もあって順調に伸びて

いるそうです。倫理の勉強をしていると自然に会社は繁栄が訪れる。

それは気づいたら即実行が身についているからと言われました。

その訓練の例として”朝、目覚めたらすぐに起き上がること”だそうです。

また、後片付けや整理整頓等は途中で投げ出さない、最後までやり切るという

訓練の一つであると。「途中で投げ出すから失敗するんです、成功するまで

やり続けることが大切で、これらのことは倫理を学んでいれば自然と身について

いきますよ」ともおっしゃっておられました。

次に、倫理には”万人幸福の栞”という書籍があります。

17カ条から成り立ち、それぞれの言葉を解説しているものでありますが、

この17カ条の意味や解釈等のお話もしていただきました。

仕事がうまくいかなくなったことのよくある要因は、開店当初の意気込みなどの

初心や友人からの寄せられた好意を忘れるなどの恩意識を忘れるからであると。

これらのことが倫理を通して学び体験して自分のものにしていくことが大切なの

ですと強くおっしゃられた言葉が印象的でありました。

また”ニッコリ笑う”ことの大切さも説かれていました。

”ニッコリ笑う”はなかなかできないから努力が必要なんだと。まずは形から入って

「引きつりながらも笑顔をつくっていれば人が集まってきますよ」と言われ、私が

一番苦手なことだから「わかっちゃいるけどねぇ」となかなかできないジレンマも

感じながら講演が終わりました。



今回のお2人は共に倫理に30年学び続けておられる方であります。

共通していることは元気で明るくお話が上手であるということ、

見た目よりも若くフットワークが軽いということです。

さすが倫理の歴史とともにある方々は素晴らしい方であると実感しました。

また、倫理で学ぶことは経営の原理原則なのであると。

経営のみならず人間同士の原理原則であるから家族の繁栄、会社の繁栄、

地域の繁栄を目指すためにも是非1人でも多く、一緒に学ぶ友を創ろう。

という思いが湧き出る今回の講演会でありました。

                           大宮会計事務所  大宮